FromNandの日記

自分的備忘録

線形代数の個人用メモ

はじめにお断りしておくと、数学を今までサボっていたせいで僕はあまり数学には詳しくないです。
すごく悲しいです(真顔)

行列式を調べることでなぜ方程式の解について調べることができるのか?】

行列式が0の場合は方程式の解は不定不能となり、行列式が0でない場合は方程式の解は一つに定まる。
実は、行列式が方程式に解に関わってくる理由は、方程式を普通にといたときに分母に行列式が出てくるから。
二次方程式をすべて文字で置いてxやyについて変形してみると、その意味がわかると思う。

【正方行列に特有の性質など】

行列式は正方行列のみ定義される
逆行列も正方行列のみ定義される
正則行列(rank = n、言い換えると逆行列を持つ行列)は正方行列のみ定義される
固有値固有ベクトルは正方行列についてのみ定義される

固有値固有ベクトルの求め方】

そもそも、固有値固有ベクトルの性質として「ある行列Aについて、Ax=λxが成り立つ」がある。
言い換えると、ある行列Aに作用させてもその方向が変わらないベクトルが行列Aの固有ベクトルであり、その倍率が固有値である。


次に、Ax=λxを変形すると(λE-A)x=0と書くことができる。
xは固有ベクトルであり、ゼロベクトルでないので、det|λE-A|=0となる。
これは、det|λE-A|が0以外の値だと(λE-A)は逆行列を持つことになり、自明な解としてxはゼロベクトルになってしまう。
det|λE-A|=0を解くと固有値λが求まるので、各固有値を(λE-A)x=0の式に代入して固有ベクトルを計算する。
こうすると、各固有値に対して少なくとも一本以上の固有ベクトルが取れる。
det|λE-A|のことを固有多項式といい、det|λE-A|=0のことを固有方程式という。


更に言うと、固有ベクトルの計算の際には解は必ず不定性を持つ。
これは、det|λE-A|が0であり逆行列を持たないので、解はそもそも一つに定まらないことと、右辺の定数項ベクトルが0ベクトルの場合は方程式は必ず解を持つので、不能ではないことが理由である。
解が一つに定まらず、不能ではないとなれば、不定になることになる。
他の直感的な解釈としては、固有ベクトルxを2倍したものも行列Aの固有ベクトルになっている。
A(2x)=λ(2x)は実際にxに2xを入れたもの。
ある固有ベクトルを定数倍したものも行列Aの固有ベクトルになるのであれば、固有ベクトル不定性を持つことになる。
一つの固有値に対して固有ベクトルは一つだけではなく、長さを変えたものも固有ベクトルだということだ。


あと固有ベクトルの計算における注意点として、固有ベクトルをsという変数で定数倍する際に使用する変数は0でないという条件をつけるのを忘れずに!!
豆知識として、固有ベクトルを配置する順番を変えると、結果として得られる対角行列の中の固有値の並びの順番が変化する。
変換行列のとり方はたった一つだけではないということに注意。

【一次独立な固有ベクトルxを並べた行列p={x1, x2, ... xn}が逆行列を持つことの証明】

c1x1 + c2x2 + ... + cnxn = 0を考えた時、この式はc1~cnが未知数の方程式だと考えられる。(x1~xnを行ベクトル、c1~cnを列ベクトルとして掛け算する)
ここで、p={x1, x2 ... xn}が逆行列を保つ場合はc1~cnは0の自明な解を持つが、それ以外の場合はc1~cnが0以外の解を持つ可能性がある。
これはxが一次独立であることに矛盾するので、pは逆行列を持つ。
まぁ、一次独立なベクトル並べてる時点で、逆行列を持つことはわかるんだけどね。

【p^-1Apが対角化されることの証明】

p^-1Ap = p^-1(Ax1 Ax2 .. Axn) = p^-1(λ1x1 λ2x2 .. λnxn) = p^-1p[λ1からλnを対角線上に並べた行列]
ここでp^-1pはEであるため、右辺が対角化行列になり証明完了。
ちなみに、対角化された行列は固有ベクトルを対角線上に並べたものになる。

【n次正方行列Aにおいて、異なる固有値λ1, λ2 .. λkに対する固有ベクトルx1, x2 .. xkは一次独立であることの証明】

①k=1の時、固有ベクトルは一本しかないので成立は明らか
②k=mの時、成立を仮定すると
c1x1+c2x2+..+cmxm+cm+1xm+1=0 (これを式1とおく)
式1の両辺に左からAをかけると、c1Ax1+c2Ax2..+cmAxm+cm+1Axm+1=c1λ1x1+c2λ2x2+..+cmλmxm+cm+1λm+1xm+1 (式2)
式1の両辺にλm+1を掛けた後、式2からその式を引くと、c1(λ1-λm+1)x1 + c2(λ2-λm+1)x2 + ..... + cm(λm-λm+1)xm = 0 (式3)
ここで、x1~xmは一次独立だと仮定しているので、式3においてci(λi-λm+1) = 0 (i = 1, 2, ... m)が成り立たねばならない。
ここで、固有値λ1~mはすべて異なるとしているので、λi-λm+iはすべて0でない数になる。
すると必然的にciが0になる。
c1~m = 0を式1に代入すると、cm+1xm+1=0となり、xm+1は固有ベクトルで0ベクトルでないので、cm+1も0となる。
以上より、x1~m+1はすべて一次独立。